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脳卒中の症状2

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 危険因子と前触れ症状

 かつては死亡原因の第1位を占めていた「脳出血」。高血圧のコントロールが行き届くようになり、この病気による死亡者数は著しく減少した。
 
 しかし、つらい後遺症に苦しむ人の数は少なくない。特に「くも膜下出血」は予防が難しいうえ、発症すると致死率が高いことで恐れられている。『脳出血・くも膜下出血はこうして防ぐ、治す』(講談社刊)を監修した
  
 帝京大学教授の中込さんに、病気の原因や仕組み、発作時の対処法や予防法などについて聞いた。

◇   ◇   ◇

 「脳出血」は男性に多く、危険因子としては高血圧、脳梗塞(こうそく)の既往歴があってワーファリンなどの抗血液凝固剤を飲んでいる場合、過度の飲酒などが挙げられます。「くも膜下出血」は圧倒的に女性に多く、家族にこの病気になった人がいる場合は、危険度が高まります。ほかに、喫煙も危険因子となります。
 
 さらに、どちらも70歳代までは加齢とともに発症数が増える傾向にあります。

 「脳出血」には前触れとなる症状がありません。高血圧にはほとんど自覚症状がないので、油断していると突然発作に見舞われることになります。発症しやすい状況としては、冬の寒い時期に暖かい場所から寒い場所へ移動したときに起こりやすく、時間帯としては睡眠中よりも活動中の夕方に多く見られます。

 「くも膜下出血」は、発作を起こした人の約2割が、頭痛やめまいなどの前触れ症状を経験しています。目を動かす神経が動脈瘤(どうみゃくりゅう)で圧迫された場合には、ものが二重に見えたり、まぶたが下がるなどの症状が起こります。

 脳ドックで動脈瘤が発見されている人、動脈瘤の家族歴がある人は、
こうした症状が現れたら、早めにかかりつけの医師に相談しましょう。


著者紹介

中込忠好(なかごみ・ただよし)
医師、帝京大学医学部教授

略歴
1949年生まれ。79年東京大学医学部卒。
東京大学医学部付属病院などの勤務を経て、
米国・バージニア大学脳神経外科に留学。
91年、帝京大学医学部脳神経外科学講座講師に就任する。
同大学助教授などを経て2001年から帝京大学医学部脳神経外科主任教授に。
日本脳神経外科学会認定専門医。
専門は脳神経外科学や、くも膜下出血。
日本脳神経外科学会評議員。日本脳卒中学会評議員。




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